(その3)
-----先輩たちの調査のまとめ
服部英雄のホームページhttp://www.rc.kyushu-u.ac.jp/~hatt/index.html(九大比文、ヤフー、イン
フォシークなどから入れます)、先輩のレポートの一部を掲載中。

しこ名の見つけかた(レポートから)
A嬉野町烏帽子岩,1LA00147E,田代隼一郎,1LA00142S,竹内正浩
こうして岸田さんへの質問も一段落を終えた。参考になる話をたくさん伺えて、何より
であった。
ただ唯一、惜しむらくは田に関する情報に接することが出来なかったことだ。岸川さん
の話では、湯の田区で専業農家は全体の一割ほどしかないらしい。とりわけ、米を中心に
出荷を行っている農家といったら数えるほどしかないという。主に茶と温泉と焼き物で栄
えた町である。昔の人々は茶を背中の籠に担いで、リアカーとか自転車で行商を行って生
計を立てていたそうである。
まあ、しかしながら、これほど為になる話を教えてもらったのだから、我々は十分であ
る。調査もほとんど完璧だし、もはや思い残すことは何もあるまい。時間もちょうど頃合
だ。いざ、発とうか。そう思っていたときである。すぐ近くにも専業で農業をやっておら
れる方がいるよ、と岸川さんは言ったのだ。さらに、紹介の電話をいれてもよい、とつけ
加えるではないか。間髪いれずに、我々は頭を下げていた。
ところ移して、山口さん宅。またもや、感じのよい夫婦。ウチの親にも見習わせたい。
時間があまりないが、まずはしこ名をきかねばならぬ。人の田を皆で協力して手伝う作業
を説明すると、それはユイというらしい、逆に教えていただいた。はじめは、我々の質問
もなかなか要領を得ないで、望んでいた答えを得ることが出来なかった。本当にしこ名な
んてあるのかな、と疑いきっていたところ、あざ名ならばあると奥さんが言う。それだ、
と意気込んで伺ってみたところ、正式なあざ名では呼んでいなかったと旦那さんが言うが、
まさにそれです。
二人ともあざ名を口にするのが照れくさそうにするから面白かった。それでも、色鉛筆
を渡すと渋々書いてくださった。その間、我々はこの調査の主旨・目的を説明するのだが、
今ひとつ、いぶかしげ。田とは意外と広いなと地図を覗き込みながら思った。時計の音が
刻々と聞こえる。前にも記したが、地域の名がそのまま田のあざ名となっている例もたく
さんあると伺う。そういう点を理解するために結構苦労した気がする。
結局、田のあざ名を訊き終わるだけで時間が来てしまった。今更ながら、もっと早く岸
川宅を訪れておくべきだったと悔やまれる。山口さんも茶のことを訊ねられず、腑に落ち
ない表情だ。いささか申し訳なかった。
しかし、山口さん夫婦のおかげで、調査もずいぶんと進んだ。田のあざ名を訊かずして、
調査が成功したとはいえまい。心より感謝しています。また、お忙しい中、時間を割いて
くださった岸川さんにも、この場を借りてお礼を述べさせていただきます。有り難う御座
いました。

B,嬉野町・井手河内の場合,1EC99088E,土岐泰之・1EC99060N,佐藤,愛
まず、お話を伺ったのは宮田秀一郎さん。住宅地図のおかげでたいして迷う事もな
く、すんなり宮田さん宅にたどり着くことができた。家の庭に入ると宮田さんが庭仕
事をされていて、「こんにちは、九州大学の者です。」っというとなんだか苦笑いし
て「わしゃーなんも、知らんよー」と言いながら、僕達を家のほうへ案内して下さっ
た。部屋に案内されると、「あつかねぇー」といいながらきちんと正座で座られた。
僕達の質問にちょっと身構えていらっしゃるようだ。もちろん、僕達にとっても初め
ての調査で落ち着かない気持ちは多少なりともあった。
そんななか、「まずはじめに、ここどき(土器)の地区範囲について教えていただ
けますか?」と僕達が聞くと、「うん、こうらぎれっちゃーここらへんのことばい」
と住宅地図に記しをしてくださった。とりあえず、地名の読み方の難しさを改めて知
らされた。宮田さん自身も土器とかいて"こうらぎれ"といきなり読めるとは思って
なかたようだ。宮田さんの次ぎにお話を伺った副島さんの話によるとこうらぎれの地
名の由来は昔ここらへんで瓦(かわら)を作っていたらしくそこからきたのではとい
うことだった。いきなり出鼻を挫かれた気がした僕達だったが、気をとりなおしてし
こ名についての質問にうつった。といってもやっぱりしこ名について始めは何の事か
良くわからいない様子。だからまず始めに宮田さんが所有している田んぼがないかを
尋ねて、それからこの田んぼに水をはったり、畑仕事に行く時になんてこの田んぼの
ことを呼んでますかという具合にしこ名を聞き出した。そうすると「それじゃった
ら。ここの田んなかにいくときゃーヤマシタ(山下)とかっていいよーよ」とあっさ
りしこ名を教えて下さった。しかもこの山下というしこ名はまさに山の麓(下)にあ
るからかってやましたと呼んでいるらしい。あと他にも、ジュウオ、ミゾネ、タカダ
ンなどのしこ名を教えて下さった。しこ名にははっきりとその名の由来が分かってい
るものと昔からその名だけが受け継がれているものがあるようだ。しこ名のじゅーお
については宮田さんもなぜそういうしこ名になったのかは分からないと仰っていた。
(中略)
次ぎに話しを伺ったのは、副島一豊さん。先に話を伺った宮田さんの家からすぐ近く
の場所にあった。ただ少し違ったのは副島さんの家の庭は山にそのまま繋がるように
できていて、よく手入れされた庭園の向こうには森が広がっていてこの山全体がおそ
らく副島さんのものなんだなということは、すぐわかったし、見事な庭に負けじ劣ら
ずの立派な構えの家を見ても明らかだった。玄関に近づくと副島さんとその親族の
方々が家の中の見えるところに団扇をもって座っていた。どうやら夏休みを利用して
息子さん達が子供を連れて帰ってきているようだ。家に案内されると、さっきの宮田
さんと同じように「ちょっと、あつかもんねぇ」といいながら扇風機をだして下さっ
た。宮田さんに話を伺ったときと同じようにしこ名の説明をして住宅地図を見せる
と、さっき宮田さんが教えてくださった、ジュウオの田んぼのところを見て「ここん
田ん中は、ジュウオじゃなしにシゲマツっていいよったごとある」「じゅうおっ
ちゃー、塩田川でワシらがおさなかときによう遊びよったところばい」と塩手川の一
部の所を丸でかこって下さった。さらにそのじゅうおの川の下宿側の方にはショウ
ジョウイワという岩場があるということも教えて下さった。今は塩手川の流れは別府
のひい川なんかよりずっとほそぼそとしたものとなってしまってはいるが、昔は今よ
りずっと川幅も広く昭和30年くらいまでは子供たちがよく水遊びをしていたらし
い。昭和30年くらいから塩手川であまり子供たちが泳げなくなっちゃった理由の一
つに、嬉野温泉の宿からの排水の垂れ流しによる川の汚染があるようだ。現在は温泉
宿の規模自体は大きくなってはいるが保健所が排水などを厳しく取り締まっているの
で、昔に比べると随分、川もきれいになったらしい。次に教えて下さったしこ名は
フッジョノモト(古城の下)、井手川内川の流れに沿って左側の、丹生神社の麓にある
田んぼ一帯をそう呼んできたらしい。宮田さんはこのあたりに住む沢田さんや藤田さ
んの家のあたりを呼ぶときもフッジョと呼んできたらしい。副島さんが仰るには漢字
からも分かるようにこのあたり(丹生神社のある丘)には昔、藤城という城があった
と言われており、その名残としてこの丘の一番上の所は平地になっているらしい。今
はその平地には副島さんが所有されている茶畑が広がっている。山王の茶畑と読んで
いるらしい。また藤城があったと言われている場所よりちょっと塩手川よりには宮ん
のきという宮のようなものもあったらしい。この"んのき"とは場所のこと表すのに
しばしば使う言葉らしい。宮田さんに話を伺った時は僕たちが地図に教えてもらった
しこ名を書き留めていったが、副島さんは自分でペンをもってきてくれて、僕たちの
地図に自分でしこ名を書きこんでいって下さった。
「ここらへんは、えーとフッジョノモトっていいよったばい。そいからそのうえのほ
うには宮んのき・・」という具合に特に気負うこともなく淡々と落ち着いてしこ名を
教えて下さった。きれいな字でしこ名を地図に書く姿がみょうに板についていらっ
しゃったように思えた。教えて下さったしこ名の一つにババというのがあって、今は
漢字で場々と書くらしいが昔はそこに馬のつなぎ場所があったことから漢字で馬場と
かいていたらしい。しこ名は地図上には記載されないような地名で住民の間の通称の
ようなものと思っていたので副島さんのお話からしこ名にもその由来やそれに沿った
漢字があることを知った。田んぼのしこ名を聞き終わり今度は井堰の話になった、井
堰自体はかなり昔からのものらしいが色んなところに様々な工夫が凝らされているよ
うだ。例えば、水害がきても井堰のなかに物が流れ込んで詰まったりしないように井
堰の幅を狭くして造られているらしい。副島さんの田んぼ用に使っている井堰が井手
川内川に3つあった。それぞれの井堰にはしこ名があるらしいが普段その井堰を利用
はしても実際にしこ名で呼ぶことはほとんどないことから、今では副島さん自身も井
堰のしこ名は忘れてしまったらしい。ちゃんとした形で文書化されないしこ名が何十
年もの間、脈々と受け次がれてきたことの背景にはどれくらいそのしこ名が日常の中
で実際に声に出されるかということが実はとても重要な条件としてあることも知っ
た。

C嬉野町築城ついじょうの場合,近藤隆光,1TE99128G 瀬戸口誠,1TE99149T

そして、しこ名の範囲は以下のようになる。
小字新替のうちに―ニシダ(西田),ミゾムコウ(溝向),ナガツカ(長塚)
小字二本杉のうちに―ハチリュウ(八竜)
小字五本松のうちに―ナガフカ(長深),ウラコガ(浦古賀),ゴタンガク(五反角),ツジ(辻)
ヤボタ(藪田),ヨコババ(横馬場),カミヤマニタ(上山仁田)
シモヤマニタ(下山仁田)
小字四本松のうちに―オケミズ(桶水),サンペイバル(三兵エ原),カキノキワダ(柿ノ木和田)
ニシビラ(西平),ヨコババ(横馬場)
小字三本杉のうちに―カルカスダ(傘田)
小字五本杉のうちに―イシゴモリ(石籠)
小字二本栗のうちに―コイチバル(小市原),コイチバルダ,コバンタ
小字四本栗のうちに―コイチバル(小市原),オオシゲ(大繁),シマダ(島田),ホンデン(本田)
フルカワ(古川)
小字二本松のうちに―ジョウノマエ(城ノ前),カモンダ(掃部田),ヨシマツ(吉松),ヒワタシ
ヤナギノセ(柳ノ瀬),フルカワ(古川)
小字五本栗のうちに―サンザブロウ(山三郎),カネツキベン(鐘突免),タカイモリ(高井森)
ヨシマツ(吉松),フルカワ(古川)
地図にもしこ名の範囲が示してある。村田さんによると、しこ名は人によって呼び名が違うという
ことだが、下宿区長である中山さんの協力により最も確かだと思われるしこ名を集めた。
◎現地調査ダイジェスト版とポイント
何のための調査か
失われつつある通称地名を古老から聞き取り、それを記録して後世に残す。そのほか記録されずに
忘れられつつある昔の村の姿・記憶を記録する。
レポートに記載しなければならないこと
*調査した学生の名前と学籍番号:別記事項として鉛筆で住所および帰省先。それぞれの電話番号。
*聞き取りしたおじいさんおばあさんの名前と生まれた年(例:佐賀太郎;大正5年生まれ)
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村の名前,しこ名(カタカナ)一覧
△△,(*向こうが漢字を教えてくれた場合は漢字も併記する、必ず
カタカナを先に書く)。
田畑,小字**のうちに-------,◇◇,□□、■■、◆◆
小字△△のうちに--------◎◎、◯◯
ほか(宅地とか山林とか)
小字▽▽のうちに---
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*必ず地図を付ける。住宅地図は参考資料として添付してください。正式には5000分の1の地
図を付ける。*小字はしこ名の位置が正確なのか、確認するために必要。
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村の名前,使用している用水の名前,用水源,共有しているほかの村
△△,◎◎井手,嘉瀬川石井樋,△△ほか15カ村
昔の配水の慣行・約束事,昔の水争いの有無
水を全部とってはいけない。しがらの堰でせいて,,++分水点で**村とよく争った。その原因は-----。
下流にも水を流す。
-----------------------------------------------------------------------------------
△△井手,(以下同様に)
-----------------------------------------------------------------------------------
村の範囲;地図に図示する。,古道;地図に図示する。
一日の行動記録と古老から教えていただいたことをレポート用紙(パソコン・ワープロ)5枚以上
に(分量が多い方が良い)。話してくれた内容も多い方がよい。筋書きを追って整理した上での逐
語記録(相手がしゃべったとおりの記録)もよい。なるべく多く書いてください。写真は自由。
レポートの部数は各班(原則二人)で1セット3部。それぞれ以下のようにする
1:教官への提出分(これが正本、地図<色塗り>も一緒に封筒に入れる。テープのある場合は一緒に:
正本の封筒には地区名・授業科目、曜日、時限、氏名、学籍番号を書く。なお下書きは地図とともに成績
が通知されるまで保存しておくこと、服部が電話で質問する場合があります)。
2:教育委員会に送付する分(地図も含めコピーする、カラーコピーでなくともよい。):冒頭に
朱書きで、**町と明記する。これはあとでまとめて服部が地元教育委員会に送ります。封筒不要。
3:お世話になったかたへの送付分(地図も含めコピーする):九大の封筒に、相手の郵便番号、
住所、宛名を明記してください。お礼の手紙も同封して、開封のままで切手を貼らずに提出するこ
と。服部が今後のお願いの手紙などを添付した上で発送します。封筒必要。服部から渡された「九大
の封筒」を使用してください。1、3は封筒に入れる。2は入れない。なお3の差出人は服部研究室
の名前になります。発送は成績評価・全体のレポート整理の後になるので、かなり遅くなります。ま
たお世話になった方が多くて、複数に出す必要がある時は、その分も用意してください。
レポートはできるだけパソコンで
みんなのレポートをパソコンでも保存したい。地図以外の本文はなるべく大学にあるパソコンで
入力して、保存の際には「テキストで保存」し、それをフロッピーに入れて保存してください。一
号館の一三〇、一三六教室で作成またプリントができます。ただしプリントが目的ではなく電算入
力と、その電子保存が目的です。またレポート以外に授業時間を使って各種情報の入力作業を行う
予定です。今回は鹿島市の北部、浜町、鹿島地区を担当した人、福岡市早良区を担当した人を対象
に作業します。ワープロ専用機(書院、オアシスなど)は互換性がなく、パソコンには保存できま
せん。ただし保存する際に「通常で保存する」ではなく、その下の欄から「テキストで保存する」
を選んでフロッピーに保存すれば、互換できるものもあります。テキスト・ワード・一太郎がよい。
*「テキスト」はパソコンの共通語。最低限の機能だが、どの機種のパソコン世界にも通じる。た
だし図表は消えます。
タイトルは「歴史の認識」「あるきみふれる歴史学」「服部レポート」などではなく、調査に行った
場所(市町村名の意味ではなく、行った地域の名前)の名前を付けてください。なおレポートはかな
らずプリントアウトしたものを提出し、あわせてフローッピーを添付すること。プリントアウトして
ないと、成績評価から漏れる可能性があります。みんなのフローッピーは借用し、新品と交換します。
フローッピー提出がむずかしければ、Eメールで送ってください(hatt@rc.kyushu-u.ac.jp)。今
後レポートの内容は内容を適宜判断しつつ、服部のホームページhttp://www.rc.kyushu-u.ac.jp/~
hatt/index.htmlで公開していきたいと思います。したがって保存の形式は「テキストで保存」または
HTML形式のどちらかで保存してください。改行(リターンキー)も入力しておいてください。ま
た調査者であり、著作権者である君たちの名前は公表しますが、公開に支障のある個人情報(住所や
電話番号)は教官提出用のみに鉛筆・手書きにして記入してください。また相手の話の中で、公開に
は支障のある内容、つまりプライバシーや差別に関する話題などが出ることもあります。省略はしな
いでください。ただし公開の際に服部が判断し、その部分を割愛することがあります
が、みなのレポートにはありのままに書いておいてください。
なお初心者はよく「保存」の際に失敗し、せっかく打ち込んだ文字が消えてしまったりします。
はじめに「保存」の方法をよく練習してから文字を打ち込んでください。プリントアウトした後、
フロッピーに保存せずに消してしまう学生が毎年何人かいます。それでは電算入力した意味がない。
くり返しますが、電算入力の意味はパソコンで保存し、公開し活用していくためです。
なおどうしてもパソコンでうつことのできない人は申し出てください。
GISの試行に協力してください
現在GIS(地理情報システム)入力の試行(実験)をしています。1/8(鹿島市調査組),1/1
5(鳥栖市、志摩町調査組)はこの作業にあてたい。教室は情報室。フロッピーはこの時まで持って
いてください。
地図
*地図が半分しかないのに、現地に着くまで気がつかない人もいるが、その時点で不可は決定的!
*正確に地図に聞き取った地名を落とせたか。せっかく教えてもらっても間違った位置に記入して
いては、何の意味もない。
◎地図には小字の範囲と小字、そして調べた通称地名を文字で記入する。番号のみを記入する方法
は見にくいのでさける。カラーコピーは長期間には退色する。黒、赤の色鉛筆、サインペン、マジ
ックなどを使う。。糊で貼り付けると何年かの後には劣化して落ちる。これもさけたい。「録音テ
ープにあるとおり」というような形でレポートの記載を省略しない。印刷されたレポートが基本。
レポートのポイント
*事前の準備◎地図は地形図に小字を記入したものを、あらかじめ用意できたか。
村の範囲はきちんと包括したか(山は特に広い)。
住宅地図を用意したか。その他参考資料を用意したか。
地図をきちんと準備できたか。事前に把握したか。色塗りをきちんとしているか(水路、道路、
高圧線。墓地)。聞き取るべき範囲を十分カバーする地図を用意していたか。リーダーに配布した
各資料を調査者が事前にコピーし、きちんと読んでいたか。マニュアルをしっかり読んでいるか。
*目的が十分、果たせたか。割り当てられた村をきちんと調査したのか。しこ名(あざな・通称)
というものを相手に理解してもらい、収集することができたか(調査する側が、調査の趣旨を理解
していなければ、目的をはたすことはできない)。*地名以外の調査項目をきちんと調べたか。
注意:レポートには事実を列挙するだけではなく、それに対する話者の評価を(たとえば青年の行
動について「いいことばっかりじゃないんよ」、といったら、そうした事も含めてレポートする。
またレポートは臨場感あふれるように。話者の発言もなるべくそのままに方言も入れて書く。その
場の雰囲気が分かるように。どっと笑ったとか、このとき複雑な表情をしたとか、急に声を潜めた
とか、にやにや笑うとか。みんなは一流のマスコミ人になったつもりで。質が高く、読みやすい
「ルポルタージュ」を書く。レポートは事実に忠実に、そしておもしろく。みんなが味わったおも
しろさを伝えてください。
レポートの締め切り
1/8または1/15の授業時間に回収します(このときは情報室に集まり、鹿島市を担当した人、お
よび鳥栖市、志摩町を担当した人にGIS入力作業を行ってもらう計画でいます)。すべての作業が
おわった段階で提出してください。フロッピー・テープ・MDは交換で新しいものを渡します。なお
レポート本文と地図、テープがバラバラになりやすいので、正本は封筒(袋)に入れて出して下さい。
また成績評価が出るまで、地図及びレポートの原稿(下書き)は必ず保存して置いて下さい。
なお服部のメールアドレスはhattあっとまーくrc.です。メールでの質問にはメールで対応し
ます。メールを送る場合は、返信を一,二日以内に読めるようにしておいてください。なおこちら
が不在のこともあり、そうであれば返信は出せません。あまり過信はしないでください。
レポートは必ず印刷物で提出すること。服部の研究室は本館5F33です。

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