歴史の認識
北川雄一郎
調査地:米納戸
調査日:7月12日(日)
話をしてくれた方々
酒井ノボルさん(昭和25年生)
田中克成さん(昭和31年生)
米納戸では、港と畑にいた人たちにそれぞれ海に関する地名、内陸の地名を聞いた。現地の方は方言が強く途中で聞き取れないところもあった。
海・海岸に関する地名
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コグロセ
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コザキバナ
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オルセシタ
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ウード(浜)
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ミズタリ
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コイケザキ
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ナダ
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トボカイ(*)
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イビタ
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メゼ
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ナカセ
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シバタバナ
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シタダメ
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クロセ
これらの地名の由来は現地の方でもほとんどわからなかったが、トボカイの由来については知っていた。
(*)トボカイ・・・昔、ある人が狐に一緒に飛ぼうとだまされて飛び降りた場所が由来。「トボ」とは「飛ぶ」の意味で「カイ」は方言である。訳すと「飛ぼうよ」。だまされて飛び降りた人は助かったらしい。
漁礁について
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石漁礁・・・周りより深いところにあり上から見ればすぐにわかる
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鉄骨漁礁
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並型漁礁・・・1本釣りのための漁礁で大きさは、5×5×5㎥
これらの漁礁の場所は今は魚群探知機でわかるが、昔は山見と呼ばれる人が3つのやまの位置を見ることで漁礁の場所がわかった。
定置網について
米納戸の海には定置網がたくさんあり、それは個人個人が1ヶ所20〜30万円の入札により置いている。
網のつくり
外枠は固定されていて、1年間はかえないが、何ヶ月かに1度そうじをする。
魚あげは1日1回
今は漁業だけでは生活ができなくなっている
網を置いている場所
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クロガネ
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クロセ
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ナルセ
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コザキシタ
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ハド
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ミズタリノシタ
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クシ
内陸の地名
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チンシャチ
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エチゴジン
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サコンザカ
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ナガタ
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クビレ
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サツマジン
調査した場所は上杉謙信、直江兼続、真田幸村、九鬼守隆の陣があったが、現地の方は上杉謙信と真田幸村の陣しか知らなかった。直江兼続の陣については最近、NHKが調査に来てわかったらしい。九鬼守隆の陣は、調査で聴いた人の中で知っている人は誰もいなかった。
サコンザカについては、島左近と関係してるのではないかという話をされていたが、島左近が米納戸を訪れた記録はない。
漁業をいている人たちは海についての地名にはとても詳しいが内陸の地名はあまり知らず、逆に、農業をしている人たちは畑や山といった内陸の地名はとても詳しく、海の地名はあまり知っていなかった。
感想
地名には、その場所で起きた出来事やその場所の形や色が大きくかかわっていることがわかった。米納戸はかなり過疎化が深刻で、調査のときも高齢の方しかいないぐらいだったが、自然がたくさんでとてもいいところだった。