今寺


村の名前  しこ名一覧
今寺     ゴンゲン
       カラスゴヤ
       ハケヤ
       コッシン
       マガイタ
       ツルノイデ
       イッチョウダ
       コンゴンツカ
       ヨコマクラ
       ニシダ
       サンサカ

田畑 小字一本松のうちに・・・・ハケヤ、イッチョウダ、 コンゴンツカ、ニシダ、ヨコマクラ、
小字二本松のうちに・・・・コッシン、マガイタ、ツルノイデ、 サンサカ
小字三本松のうちに・・・・ゴンゲン、カラスゴヤ


我々はこの度、大学の授業の一環として、嬉野町今寺付近の以前の水田の調査するために生産組合長の植松和幸さんのお宅にお話を伺いに行きました。
まず初めにしこ名を教えてもらいました。現地ではしこ名の事は「しこ名」とは呼ばない様でした。
それからその土地の様子を伺いました。現在この地の水源となっている下宿川は25年ほど前の河川の整備以前は浅くて蛇行の激しい川だったようです。現在では真っ直ぐな深い川になっています。
以前は井堰で川の水を止めて、あふれさせる事で、水田に水を供給していて、それが現在では十馬力のポンプで水をくみ上げているそうです。
今この地域では約300戸の世帯がありますが、農業を営んでいる方は、その10パーセントほどで、そのほとんどが兼業農家で、その収入もあまり高額ではないそうです。
区画整理でこの地域は水田が三反(3000平米)に区切られています。以前は曲がりくねった大小さまざまな田がありましたが、今ではほとんど長方形に区切られ、大型機械による農業が行われています。おじさんの話によると、昔より今の長方形の田の方が作業がしやすいそうです。今年からこの地域ではリモコンヘリを使って農薬が実験的に散布されるようです。
機械が導入されるまでは、牛や馬を使っていたそうです。近年までは食用として、牛は飼われていたそうです。肥料は廃油がを使われていました。
この地域では水の量が安定していて、近年の水不足の時もあまり影響をうけなかったそうです。
この地域で栽培されている米の種類は、うるち米はヒノヒカリ、もち米がヒヨクモチとヒデコモチが作られています。他にお酒のためにレイホウという米が今寺で作られています。
このレイホウが近年の減反政策により、田の三分の一ずつを順に4丁作られています。
収穫した米は昭和40年頃までは一俵60キログラムの俵に入れられていましたが、最近では一袋30キログラムに分けられています。
嬉野町はお茶の名産地で、今寺でも多くの茶畑が高いところに広がっています。五月に一番茶、七月に二番茶、八月に三番茶が収穫されます。茶畑も水田と同じく機械化が進んでいるそうです。ブルドーザーが世に登場してから、この地域に茶畑が広がるようになったそうです。
プロパンガスは昭和40ぐらいから使われる始めたそうです。
電気はずっと以前から届いていたそうです。
祭りは田植え時と収穫時に小さな集まりがあって、飲み食いなどが行われるそうです。特に田植え時のそれはサナボリと呼ばれています。一日中あったそれらの祭りは、今は仕事を持っている方が多いので夜だけの祭りになったそうです。
おじさんが子供の頃は農家の手伝いをしていて、田植えや収穫のシーズンになると学校が休みになって、手伝っていたそうです。

感想

今回の現地調査で、嬉野町の方々の生活の様子や、昔の暮らし、また農業の様子が生産組合長さんの詳しいお話により、よく学ぶ事が出来ました。
初めての調査で難しい部分もありましたが、農家の方に良くしてもらい、スムーズに行う事が出来ました。今後の人生に役立つ調査であったと思います。