「歩いて歴史を考える」レポート

L2-14 1EC99233T 仲原健司

L2-13 1EC99175R 李 永民

お話を聞かせていただいた方;岩永正一さん、宮崎勝郎さん

小字と対応するしこ名

 

小字       しこ名

園田        カミノシタ 

岩付        ゴンゲン(権現)

           (昔)ハゲトウゲ (今)アンノウラ

大平        タカミ

樋渡        ヒラノタニ(ヒランタン)

鰻田        シャーシンシタ

           ウサギトウゲ

                                   

 

 

 

 

 

 

 

 

この他の小字はしこ名*       と一致しいているらしい。(私たちがお話を聞いた人によると)

西吉田は昔、「*     ユダケ」*      と呼ばれていた。

また、調査にうかがった前日には、減反の確認が行われていた。

兎田の田んぼは、「ふけたんぼ」と呼ばれている。

 

小字について(由来など)

 

湯尻;昔は、このあたりでお湯がでていたが、乞食がこのお湯で自分の体や衣服などを洗ったためそれ以来お湯は止まったらしい。

 

;現在このあたりは墓地となっている。

 

南平、北平;この、南北の区別は村の守り神である権現様を中心とするものである。

 

;植林などをする前は、山が兎の形に似ていたためこのように名づけられた。

 

坊主原;植林する前まで、坊主の頭のように何も生えていなかった。現在では、茶畑になっている。

 

用水について

西吉田には、二つの堤があるが、どちらも水源は「*     ひらのたに(ひらんたん)」*    と呼ばれる所からのものである。

「西吉田堤」は、隣の地区である皿屋と共有していてその割合は、皿屋が6に対して西吉田は4である。もう一つの堤である「*   権現堤」     の水は全て西吉田が使っている。

最近では、この堤の水も汚れてきているが、雨が降るときれいになるらしい。昔は、皿屋地区の人が鯉をとりにきていたが、今では、子供たちが魚釣りをしている。しかし、釣り上げた魚はすぐに堤に魚を戻している。

 

ここからは、宮崎勝郎さんのお話です。

 

質問:現在行われている祭りや昔行われていた祭りを教えて下さい。

 

宮崎さん:現在行われている祭りとしては「権現祭り」が8月14日に行われていて、「秋祭り」が8年に1回行われている。「秋祭り」は、地区ごとにまわっていくので8年に1回しか行われない。「竜祭り」は、昔は「第一たつの日」と呼ばれる日に行っていたが、この日が休日ではないため、仕事を休まなければならないので、現在では、勤労感謝の日に行っている。この他にも、花火大会が210日にあたる日に行われている。

昔行われていたが現在では行われなくなった祭りとしては「祇園祭り」があり、2月2日と8月2日に行われていた「2日やいと」といって仕事の疲れを癒すために、おきゅうをしていた

 

質問:宮崎さんが子供の頃にしていた遊びを教えて下さい。

 

宮崎さん:「ぺちゃ」といって紙をひっくり返す遊び(おそらく「メンコ」)や「釘ねんぽう」という遊びをしていた。「釘ねんぽう」は最初にじゃんけんをして負けたほうが地面に釘を立て、じゃんけんに勝ったほうがその釘を倒し、もしも釘を倒せなかったら今度は倒せなかった人が釘を立てるという遊び。この他にも、穴をめがけてビー玉をころがすビー玉遊びや「むくろ」といって黒い数珠を使った遊びをしていた。

 

質問:昔はあぜ道に豆などを植えていたのですか?

 

宮崎さん:昔はあぜ道には大豆を植えていて、その豆は「あぜ豆」と呼んでいた。しかし、栽培するのが面倒だから植えなくなった。

 

質問:この地区では、昔、牛や馬などを飼っていたのですか?

 

宮崎さん1戸に1頭は雄の牛がいて農作業をするのに使っていた。(私たちが見たところ、現在牛を飼っている家はなかった。犬は多かったように思う)

 

質問:昔と今で変わった点など教えて下さい。

 

宮崎さん:今は昔の人ほど田んぼに水をためなくなった。また、昔は車がなかったから買い物するのでもたいへんだったけど、今は車があるから若い人たちは、買い物などをするのがとても便利になっている。

 

質問:今の生活と昔の生活はどちらが良いと思いますか?

 

宮崎さん:それはもう今のほうがいいに決まっているよ。買い物は楽になったし、農作業も機械を使えるようになったからね。

 

宮崎さん有難うございました。

 

調査を行った日の行動

11:30頃 岩永さんのお宅に訪問

 

12:30頃 昼食

 

13:15頃 大定寺に訪問

 

14:00頃 宮崎さんのお宅に訪問

 

16:00頃 バスを降ろされたところに戻る

 

宮崎さんの話を聞いてみて

 

私たちが子供のころにしていたのと似たような遊びを宮崎さんたちの子供のころにもやっていたときいておどろきました。また、祭りが多いと思いました。お話をしてくれているときの宮崎さんのやさしそうな顔が印象的でした。宮崎さんのお宅には、手紙を出してもいなかったので、長い間私たちの質問に答えてくれるとはおもっていませんでした。しかし、宮崎さんは私たちの質問に1時間も付き合ってくれました。本当に感謝しています。

 

全体の感想

 

私たちが調査を行った西吉田は水が豊富で茶畑や田が多かったと思いました。

また、家にクーラーのついている家はほとんどなかったけど、家に入るととても涼しかったです。

西吉田の中を歩いて気づいたのですが、ごみなどはまったく落ちてなくとてもきれいな地区でした。

皆さんよそ者だと気づいたのか会う人会う人に、「何をしているの?」とたずねられました。犬にも「ワン、ワン」と吠えられ、子供たちにもじっとみられました。しかし、みなさんとても親切で、道などをすぐに教えてくれました。

昼食を食べていたら、考古学の調査できていた人たちがいて、話をしながら一緒にご飯を食べました。

お孫さんが私たちと同年代らしく、疲れていた私たちに話しかけてくれました。また最後に冷たい飲み物をくれ、「がんばってね。」と声をかけてくれました。暑くてとても疲れていたけど、この言葉に励まされました。

突然うかがったのできちんと調査できるか不安だったけど、西吉田の皆さんが気さくにいろいろと話してくれて何とかうまく調査することができました。

この調査をしたことで、その土地のことについて調べることの面白さをわかったような気がします。

「もう少し時間があったらもっと多くの人に話を聞くことができたのになぁ」と、少し残念な気がしました。

また機会があったらこのような調査などを行ってみたいと思いました。

西吉田のかたには、お忙しいのに調査にご協力いただいて本当に感謝しています

 

 

ご協力ありがとうございました