北志田

調査者:永田俊輔
話者:北 平八郎(昭和2年生まれ)/北志田区長
西村忠司(昭和4年生まれ)

通称地名
小字「天神籠」の中に、ジョウノオ(城の尾)・マルオ(丸尾)
「東原」の中に、シンガマ(新釜)・トウゲ(峠)・カワンタニ(川ん谷)・ゼニガメ(銭亀)〈集落名〉
「明神籠」の中に、ナガタ(長田)・ミズマチ(水町)・チマキデ〈水路名〉・ルスドンモチ(留守殿もち)
「堤の浦」の中に、トロトロゴエ(とろとろ越え)・チュゲンタン(ちゅげん谷)ヒサゲ〈集落名〉

※ なお、南志田にある志田神社に合祀される前の天神社、明神社の位置を確認した。
※ 南志田に「椎久保堤」という池があるが、池ができる前はシイノキオ(椎の木尾)と呼んでいた。
※ 佐賀県立図書館に江戸期の絵図があるらしい。

志田地区の祭りについて
志田神社/年4回行われる
6/25、26 田祈祷
9/26頃 彼岸ごもり
11/3 おくんち(お供日)
12/25 大祭(水神への感謝、甘酒・魚のお頭を供える)
・ 祭りの世話は区長、区会議員が行う。宮総代はいない。
・ 草刈りなどは毎年、北・南志田が交替で行う。

他の祭り
銭亀部落:八幡社(9/15)
ひさげ部落:地蔵さん(7/15)

志田地区の農業について
・ 志田地区の田圃の水は池掛かりで、椎久保堤の水を引いている。
・ 池ができてから、開かれた田も多く、池ができる前は水が不足しがちだったそうだ。
・ 昭和17年ごろ大渇水があり、収穫皆無ということがあった。
・ 余談だが隣の西山地区は出水が多く、池を作らなくても済んだが、田の数は少ないそうだ。

志田地区の生活について
・ となりの楢崎に行くときは〈峠〉・〈とろとろ越え〉を通っていったそうだ。
・ 炭などに使っていた木は主に松の木で、集落の裏山(里山)で採っていた。