佐賀県唐津市肥前町入野西
1EC98193 川手寿志
1EC98182 今長谷健吾
○現地調査結果及び一日の行動記録
まず、現地について気づいたことは自分たちが考えていた村のイメージとはかけ離れていたということだった。なぜなら、道路沿いには、自動販売機が多数あり、いきかう車の数もかなりのものだったからだ。
最初にとった行動は、岩本一雄さん宅を訪問した。そこには、人懐っこい一匹の犬がいた。その犬はかわいかった。岩本一雄さんは元気いっぱいのおじいさんで快く話をしてくれた。一番目に田のしこ名について聞いてみたが、「田は田んぼとしか呼ばん」という答えでしこ名は聞き出せなかった。次に田んぼに引く水はどこから引き入れているのかという質問をしてみると、田んぼの水は川から引くのではなく、天水を利用しているということだった。三番目に1994年の冷夏の時の状況について教えてもらったことは、稲はいつもどおりに育ったということであったが、刈り入れのときに機会を使うことができず、手作業で刈り入れなければならなかったので大変だったそうだ。
四番目に田んぼは湿田か乾田かと聞いてみたところ、ほとんどの田んぼが乾田ということであった。また化学肥料の導入により、味がよくなり、実入りがかなりよくなったそうである。
次に稲の保存方法について尋ねてみたところ、稲はもみのまま保存するそうである。こうすることで虫がつくのを防ぐことができるそうだ。これは昔も今も変わらないと言われた。
六番目に昔の道について尋ねたが、今通っている道と同じだという答えだった。ただアスファルトで舗装され、道幅が広くなったそうである。
最後に何か副業をしているか尋ねてみたが何もしていないということだった。ただ、ご子息は会社に勤めているそうである。また、村中の若いものは学校を出るとすぐ、どこかに勤めにいってしまい農業をやる後継者がなかなかいないということであった。
また、岩本一雄さんに自分たちの住んでいるところを聞かれ、筑紫野市と広島だと答えると岩本一雄さんの身内が筑紫野市に住んでいるらしくて、西鉄大牟田線の桜台駅に近いところはかなり詳しく知っているということだった。
肥前町入野西話者:岩本一雄 (大正15年2月22日生まれ)
岩本さん宅をあとにしたあと、光明寺を散歩した後、一人の老女にあった。そこでいきなり「しこ名知っていますか」と聞いたところ「知らない」という答えであった。自分たちが昼間に村を歩いているのを不思議に思ったのか、「何をしているのか」と聞かれたので、大学の授業であることを説明すると、「へえ〜」という答えであった。結局聞き方が悪かったのかもしれないが、しこ名は一つも聞き出すことはできなかった。
そうしているうちに二人とも空腹になってきたので役場の近くの店でパンなどを買い、近くの公共の施設の駐車場で昼食にし、しばらくの間、いやかなり長いあいだだったかもしれないが、休憩をした。
昼食の後、周りを歩いてみたが、しこ名についてはやはり分からなかった。
一日調査をして感じたことは、とにかく暑かったことと、交通網の発達によるためであろうと思われるが、それほど田舎という感じはしなかった。