佐賀県東松浦郡鎮西町中里

 

1LA97154 田中丈晴

1LA97172 戸高吉規

 

話者:小川タダ子(S12年生まれ) 小川陸司(T8)

 

しこ名一覧

カミのまえ、ウッゾノ(内園)、つんのした、カミのわき、シミズザカ(清水坂)

オオモラ(大平)、ニシのまえ

田畑

小字中里のうちに

カミのまえ、ウッゾノ、つんのした

 

カミのわき、ニシのまえ、オオヒラ

ほか

小字中里のうちに

シミズザカ

 

使用している用水の名前

用水源

共有しているほかの村

中里 上溜

なし

なし

昔の配水の慣行・約束事

昔の水争いの有無

なし

特になし

平野谷下溜

平野谷上溜

鎮西町

昔の配水の慣行・約束事

昔の水争い

干魃の時のみ、飲料水として濾過して使う

特になし

使用している用水の名前

用水源

共有している他の村

赤木溜

なし

特になし

昔の配水の慣行・約束事

昔の水争いの有無

50年前の旱魃の時はここから水をひいた

特になし

 

 

○記録・感想

1223日、朝815に九大前正門に集合

      朝1000ほどに現地の到着

     夕方1600に迎のバス来る

      夜1900ほどに九大到着 解散

 

 朝はポカポカしていたのに、昼頃には、風も強くなり、すごく寒くなった。僕らはまず、現在地を近くの家で確認し、僕らの調査地である「中里」までの道を教えてもらった。中里まで近道を教えてもらい、すぐ到着した。中里では犬を飼っている家が多く、調査するのに多少手間取った。最初に畑で一人で、畑仕事をしているおばあさんに、話をうかがった。おばあさんは忙しい中、時間をさいて、僕らにいろいろ教えてくれた。おばあさんの話によると、この辺では、二人の神様(ヒダカ様と中布佐神社の神様)を中心に土地にしこ名がついているそうだ。

 おばあさんの話を聞き終えたあと、おばあさんの紹介で、中里駐在員の人の家に行った。しかし留守であったため、話は聞けなかった。しかし、そこの家の人が小川陸司さんなる人を紹介してくれた。町一番の古老で物知りであるとか。さっそく小川さん宅を訪問してみると、小川さんは矢布佐神社の裏の畑にいらっしゃった。わけを話すと、快く話を聞かせてくれた。小川さんの家の土間で話を聞かせてもらった。さっきから気になっていたのだが、この中里の家には、見事なタペストリーを土間においている家が非常に多い。何か理由があるのかは聞くにいたらなかった。小川陸司さんはたいへん話好きなようで、いろいろと詳しく教えてくれた。ここ中里は、今タバコが主流となっていて、麦や養蚕はしてないそうだ。マキは昔はよく売りに行ったそうだ。タバコは現在8軒、乳牛が4軒やっているそうだ。みかんがブームの時は、たくさん作っていたが、最近はもうやっていないらしい。圃場整備が完了し、旧道はますます使わなくなったらしい。地下水はないとのことだ。

 これで調査は終了したわけだが、中里の人たちが、自然と共に生きている事に深く感動した。神や迷信がこんなにも生活に密着しているとは思いもよらなかった。これで調査報告を終わります。



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