【東松浦郡相知町狩集(かりあつまり)、滝の元】 歴史と異文化理解A 現地調査レポート 1LA97210原武浩一 1LA97227福西武夫
話者:富田さん 80歳女性 秀島さん 30代女性、そばのおばあちゃん(70代) 木下さん 70代女性
我らは6月29日(日)に佐賀へ現地調査を行い、ここにその報告とします。その際起きた出来事を、逐一叙述しようと試みました。少しでも何かが伝わればこれ幸いと思います。 さて、当日はこれ以上無い晴天に恵まれ、思わず私も見帰りの滝を見学しようと思いました。 現地で我々は相知町の観光協会の人と出会い、あじさい祭りの事やこの町の特産品であるすだちの事など多くのことを聞きました。箇条書きにしてみたいと思います。 *相知町の読みは'おうちちょう'と呼ぶ。 *町の名産はすだちで九州ではここのみ生産されている。 *あじさい祭りは期間が一ヶ月で見帰りの滝は観光スポットだ。 *町の若者離れに困っている。 *焼酎も作っている(米)。 町の方々は、全体的に好意的であり非常にインタビューしやすかった。とにかく当日は台風一過で、晴天でうだるような暑さだったと、もういちど記しておきたい。 P.S.観光協会の方から焼酎のすだち割りをいただいた。甘口で、かつすだちで割っているためか非常に飲みやすかった。
1 富田さん80歳女性 嫁いで此の地にやってきてはや60年である。 畑で農作業中にお聞きしました。
ここの地域は伊岐佐川より水を引いており、数年前の水不足による被害は無かったそうです。川が干上がることは無かったそうです。おばあちゃんは先日の台風で思ったより影響が少なくて助かったと言っておられた。
追伸 この地域は以前はミカン等をやっていたらしいが、今日なかなかミカンでは食べていけないらしい。そこで畑が多かった。また、専業農家で食べている人はまずいないらしい。水が豊富であるので、良い農作物ができるらしい。また用水に関して伊岐佐川より引くので、水に関してそれほど争いは無いのだ。観光資源から農業用水に至るまでこの地域における水というものはそれほど重要なのだ。水を祀るお祭りが多くあるのもなるほど然りである。
2 秀島さん 30代女性(年齢を聞くのはできませんでした) どうもおばあちゃんの家に遊びに来ていたらしく、質問はそばのおばあちゃん(70代)が古い話を交えつつ答えてくださいました。 ここでも言っておられましたが小字狩集は'カリアツマリ'と呼んでいたそうです。 狩集 小字狩集のうちに ・サクレ 作礼山 ・ミカエリ 見帰りの滝 ・イキサ 伊岐佐川 ・タマチリ 玉散りの滝 ・サンボウ 三方山 ・タキノカンノン 滝の観音 この辺りでは古来水争いはなかったらしい。(豊富な水量である伊岐佐川が流れているため)。後に別の場所で聞いてみると、昔、水の覇権争いがあったらしい。何時の世も戦は耐えないのであろうか……。 狩集・滝の元に秀島の姓が多く、聞いてみると、以前の地名と関係があるのではないかと言っておられた。もしかして'ヒデシマ'自体が、しこ名ではないのかとさえ思う。屋号はというと"カリアツマリノヒデシマサン"などと地名にちなんで以前から呼び合っているらしい。
3 木下さん70代女性 旦那は名のある警察官だとのこと。家の中に立派な賞状が飾ってあった。雰囲気はとっても和やかだった。 滝の元 しこ名 ・先ほど同様以前からこの地名とのこと。 ・前述の様に'ヒデシマ'なのかもしれない。推測は正しいかもしれない。
木下さんによると、昔、此の地域で水の覇権争いがあったらしいとのこと。ただし水不足のためとは思われない。又、近隣からよく水をくみに人がくるらしい。なるほどきれいな水であった。 此の地域には、滝の観音様がいるらしい。あちこちで水に関する祭祀が祭られている。八百万の神と言う物というものでしょうか。 以上、両名の報告を終える。うららかな(かなり暑かったようにもおもえたが……)初夏の日を浴びてそのまま足は唐津ボートに向かいそうになるのを、友に止められる私であった・・ 結局大半の家を回ってみて、意見が皆近いのである。なるほど水は重要であるのだ。また、皆非常に好意的で助かった。滝の元は山の上のほうにあり、かなり暑い中歩き回った。九大から調査に来たことを述べると、大変ねー、と言っていただいた。 終わった時間が1時30分で、それからあちこち観光に行った。見帰りの滝やら紫陽花を見に。20分ぐらい過ぎてやっと待ち合わせ場所に車が来た。いやぁ暑かった。 |