佐賀県唐津市玄海町値賀川内
1EC97175■ 百田武大
1EC97176■ 森正喜
1EC97221■ 小峯健
1EC97196■ 稲田典子
私たちは、玄海町の値賀川内という所へ行きました。値賀郵便局でバスを降りてから、人気のない山道を40分ほど歩くと、値賀川内の集落につきました。集落はわりと大きく、現在道路の舗装工事も行われていました。そこで老人クラブの谷丸磯男さんという方に会い、老人が集うゲートボール場へ案内されました。谷丸磯男さんは大正10年生まれでしたが、しゃべり方や歩き方などどれをとっても若く見えるおじいちゃんでした。
この辺りは山村のため、まとまった耕地がとれず、田は棚田型式のものが多く、また、水源は溜池に頼っていたため、旱魃に弱かったので、昭和63年には県に整備を申請し、1億7488万円の資金をかけて、水田圃場整備と志礼川改良工事が行われたそうです。
今回の調査のテーマである「しこ名」は主にこの水田圃場整備の前に使われていたもので、現在はあまり使われておらず、そのため「しこ名」を収集するのには、かなり苦労しました。
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小字〜のうちに
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田
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西の平
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ドバ(土場)、クルマヤ(車屋)、アブラヤ(油屋)
イマムラダ(今村田)、イチノセ(一ノ瀬)
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南和田
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サカンネ
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小田
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スミカンダ
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平田
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カンダ(神田)
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以上の8つが私たちが収集できたしこ名です。現在では各家の田ごとに呼び名はあるものの、それはしこ名ではなく、「春田の〜の家」というような直接的な呼び方をしているそうです。
しこ名収集は困難だったものの、老人クラブの方々は何とか力になろうと一生懸命話してくださいました。また、釜で炊いた白飯とうまいおかずまでごちそうになり、都会ではあまり感じることのできない人の温かみを感じました。