歩き、み、ふれる歴史学 <調査者> 足立 朝穂 岩尾 美穂 ◎十五 生産組合長の江口さんのお宅に伺ってお話を聞いてきました。 1、しこ名 草場(くさば) 寺北(てらんきた) 寺の北にあるから 十六(じゅうろく) ひらき ここでー 橋の名前 前田(まえだ) ながまつ ぼうのしんがえ ねこ堀(ねごぼい) 堀の名前。ここによく猫を捨てたから。 わだみ でーばた 2、村の水利のあり方 川の近くなので水利は良い。しかし、昔は水不足のときに水げんかがあった。水路の水は時間割りで取る。水当番の人が水門の開閉をしていた。他のところより、低い田を「さがり(さがい)」といって、よく水に浸かった。 3、村の耕地 川を埋め立てた田は土がよく、よく稲が伸びる。しかし、高くなりすぎると倒れやすいので肥料のやり方で調節している。さがりでは、畦に稲を植えつけておいてもうすぐ収穫できるという時期に、田に植えなおしていた。(生け苗)。肥料には川や堀のごみを使っていた。堀のゴミは、ほりの真ん中から分けて、その両端の田のものだった。人糞も使っていた。裏作にはビール用の麦を作っている。しかし、今年は長雨だったので、ほとんどが飼料用になるそうだ。 4、お話を伺った方 江口 伊知郎 昭和27年生 |