【三養基郡三根町寄人、市武、東津、和泉地】 歴史と異文化理解Aレポート 小江敏明、衛本圭司、岡田幸樹、川原聡、岡祐二
(和泉) 中山好典さん宅を訪問したが、好典さんは不在のため代わりに好典さんの父親に答えてもらった。70歳という高齢にも関わらず多くのことを覚えておられた。
まず、田のしこ名から尋ねた。城保・一本橋・西田・地蔵尊・前田・高田・貝町・陣ノ内といったしこ名が出てきた。地蔵尊は非常に狭い範囲だが、そこにお地蔵さんがあるためにそう呼ぶらしい。他のしこ名の由来は不明である。今でも田のしこ名は使うらしい。
次にほりや水路、橋のしこ名を尋ねたが、特にないとの事だった。
井樋については“せっちん井樋”というしこ名が出てきた。井樋の位置は覚えておられたが、しこ名はあまりないようだった。せっちん井樋は汚く水量も少ないため、ほとんど使われなかったらしい。
大字・小字についても尋ねたが、前の家で教えていただいた通りだった。
水利権について尋ねた。水利権は新村が持ち、町単位で金を払って水を送ってもらっていたらしい。井柳川の川井手井樋から水を送ってもらったらしい。勘太郎川や六田川は水量が少なく、水は送ってもらっていないらしい。
海ばつは4mらしい。去年の干ばつでは水不足はなかったようだが、有明海から水が逆流したため塩害が出たらしい。塩害は地域差があったらしい。
特産品を尋ねた。米・い草・イチゴなどだそうだ。
現在に至るまでずっと農家数は減少し、専業農家は2〜3軒のみで他はほとんどが兼業農家らしい。 |