【小城郡三日月町織島東分・西分地区】

 

1EC95007E有村光朗

1EC95011Y池田孝之

 

 

話者:陣内健一(小城老人クラブ連合会・三日月町老人クラブ連合会・東北寿会会長)

〔名刺貼付:入力者注〕

 

三日月町の公民館で話をきくことになったわけであるが、なかなか頑固そうな人であった。そういうことはさておき、“しこ名”を聞いたら、『三日月町の歴史』という本を出してきてくれて詳しく説明して下さった。

 しこ名は別の紙参照ということで、上の名刺にもあるように陣内さんは老人クラブの会長をしているということで、年中行事を詳しく話して下さった。

 一番の大きな行事は、公民館の裏にあった竜王神社の神様をまつる93日、“竜王神祭”である。この祭は、水の神様である竜王神をまつり、水不足がこないようにするという祭である。

 この地方の水源は、主に北東部にある“竜王溜池”である。そんなに水不足にはなったことがないとおっしゃっていたが、やはり3年程前の水不足は溜池が枯れてしまったらしい。その時は地図中に示した「〔〇の中に+の記号:入力者注〕」の地点に井戸を掘ったらしい。それで水不足は足を解消したらしい〔原文ママ:入力者注〕。

 もともとこの地方は、明治時代は桑を作っていたらしい。今では裏作で麦とイチゴを作っているらしい。

 西部はだいたい水田中心で、東部は畑作中心という話であった。

 

最後に、「農産物の輸入自由化などが認められ、今後の日本の農業の展望はどう考えられますか」と聞いたところ、興味深い話が聞けた。

今の若い人は、農業に対して意欲のある人が少なくて、兼業でも農業をやろうとする気がおきずに、そして三井、三菱といった財閥などがすべての農家の土地を買収し、農業も倒産し、農産業が株式へと移っていってしまうのではないかという話であった。日本の農業は小規模であるため収穫力も弱く、アメリカなどとは違い、個人ではやはりキツイところが多い。個人農家が消えてしまうのは、なんとなく悲しい気がするが、やはりしょうがないことである。

 

 

 

<地図裏書付より>

享保十年以来 竜王神社

一月 村祈祷

三月 竜王祭

四月 大日祭

六月 蚕神祭

八月 八朔祭

九月 竜王祭

十二月 八天神社申祭〔原文ママ:入力者注〕



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