【佐賀市兵庫町 堀立・上分地区】

 

歩き・み・きく歴史学

1AG95038■岩本優子、1AG95812■下舞由貴子

 

1.調査場所:堀立、上分

 

2.しこ名:地図に記入(佐賀県立図書館所蔵)

 

3.水利のあり方について

堀立では水利のあり方は聞けませんでしたが、上分ではわずかですが聞くことができました。上分では、今でこそダムの水をひいており、水不足で悩むことはなくなったそうですが、昔は、もちろんダムがなく、同じ水脈を使う地区で最後に水がまわってくる上分では水が足りず、水げんかがあったそうです。

 井樋については、井樋を閉めるのは423日で、閉めたときから、井樋番をつけるそうです。上分では、大きな井樋が3つあります。横井手の井樋と、丸内の井樋と、もう1つです。一つの井樋につき、一人の番を出します。

 堀にたまるごみですが、上分では井樋のとなりには、のこしというものがあり、常にその2つを使って水の調節をしているので、堀にごみはあまりたまらなく、所有権のことも問題になることもなかったそうです。ごみも取ることも、あまりなかったそうです。

 上分は他の土地よりも3mぐらい海抜が高いため、水があがってこず、普通は1つでよりも水車を2つか3つぐらい使って水をあげていたそうです。

 1994年の旱魃の時は、丁度補場整備〔圃場整備カ〕の時で、上の地区がそれに備えて休耕田にしていたため、すんなりと水をまわしてもらうことができ、水不足に悩むことはなく、かえってこの年は豊作だったそうです。補場整備後はほぼ水の問題に悩むことはなく、補場整備の必要性を今感じているそうです。

 

4.感想

 今回は、調査間近になって断りの返事があり、代りの人を紹介してもらうこともできず、当日、家を一軒一軒まわって堀立ではきいてまわりました。どの家の人もすごく協力的で、親身になって話を聞いてくれ、自分の知っている限りのことを教えてくれました。相手が一生懸命話してくれるので、私たちも聞きもらすことがないよう調査に専心することができました。本当に今回はよい人たちに恵まれて、楽しい調査ができました。

 

※堀立に大角がたくさんあるのは、人によって違う場所を大角といわれたからです。



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