【佐賀郡富士町山留・小川内地区】

歴史と異文化理解A 現地調査レポート

 

S1-17 1TE96633 長澤伸一郎

S1-17 1TE96676   横溝久

 

○協力者

 江口トメさん (82歳)

 小副川初次さん (大正2年)

 陣内実さん  (教えてもらえなかった)

 納富益雄さん ( 〃 )

 杉野辰之さん ( 〃 )

 大島重信さん ( 〃 )

 梅野スミエさん (75歳)

 

○しこ名

 田 …柳籠

阿弥陀

前田の一本松

出口

前田

西んくぼ

裏田

 畑 …しこ名は全員「ない」と言っていた。

 ホリ…この地域にホリはない。

 堤 …この地域に堤はない。

 橋 …土橋

なべくら橋

 水路…この地域に水路はない。

 山 …向田

こんにゃくだい

 谷 …まんさんおとし→まんさんが谷に落ちて亡くなったことからついた。

    小谷

    柳谷

 村 …くるま(小川内)→米をひく石臼からこの名がついた。

 

○聞いた人の言っていたことを列挙する。

・江口トメさん

 田ん中のしこ名について、「前田」は“家の前にある田ん中”ということで、このようなしこ名がついたそうで、このしこ名はどこにでもあると言っていた。「西んくぼ」というしこ名の由来は、“昔は田ん中であったが(今は)家が建っているから”と言っていた。「裏田」というしこ名の由来はその名の通り、“家の裏にある田ん中”であると言っていた。他に、橋の名前については、そのままで、地区名であると言っていた。あと、将来の日本の農業の展望は、自給自足をするべきであり、米の輸入は反対しているようだった。

 

・小副川初治さん

 橋について、土橋、なべくら橋、向田橋があることがわかった。特に、向田橋は昭和20年代に水害があってからつくられたそうである。村の共有の山林はあるが、固定資産税はとられると言っていた。水争いはないし、村の姿は変わりなしということである。

 

 他の陣内さん・納富さん・杉野さん・大島さん・梅野さんは、江口さん・小副川さんと同じようなことを言っていたので省略する。但し、新しい情報を得たときは、地図に書いておいた。

 

 当日は初めに山留に行き、古老がおられそうな家をまず訪ねてみた。そして、その家の人によく知っていそうな古老を教えてもらい、次にその家を訪ねるといった様にした。

 山留では江口さんの所で結構たくさんの事を教えてもらえて助かった。杉野さんの所ではしこ名等の事以外にも戦時中の話などを聞かせてもらえた。

 午前中は雨が降っていたので、昼食は今泉さんの所で車庫をかりてとった。

 昼食後、小川内に向って15分ぐらい歩いた。道の横には川が流れていてのどかだなぁと感じた。小川内でもまず古老がおられそうな梅野さん方を訪ねた。また、そこでも他に古老がいる家を教えてもらった。

 小川内を調査している途中からは雨もやみ、晴れ間も見えて清々しい気持ちになり、疲れもとれてきた。私達が訪ねたどの家の人も親切に対応してくれ、いろいろ詳しく話してもらえたので調査しやすかった。

 



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