【富士町上ノ平・中園・今原地区】 佐賀探検記
S1-29 1AG96145 冨田綾子 1AG96153 中川博子 1AG96176 野見山晴美
7月11日(木)
しこ名一覧表
○7月11日(木) AM8:15に教養部に集合した。地図がないなどのトラブルもあったがなんとか無事にバスに乗れた。
○バスを合瀬橋で降りた。帰りに忘れて帰られないようにその場所をチェックしてしこ名の調査に出かけた。
○最初に『上ノ平』から調査を始めた。合瀬橋から県道三瀬栗並線を登り、自動車修理店のような所でおじさんに道をたずねた。教えられたとおり山道を登っていくと、家が数軒あった。 ある家の方に、区長さんの家をたずねたが、区長さんは不在だったので、もう一度その方に「この辺りで上ノ平の田のことに詳しい人はどの方ですか。」とたずねると、その方のお父さんを紹介して下さった。 そのおじいさんは豆田種行さん(大正14年生まれ)で、田のことについて色々話してくれた。田のしこ名(前述のしこ名一覧表参照)以外にも話してくれた。「ほい」はあるのかとたずねると「ほい」はないと言われた。溜池も上ノ平にはないそうだ。では上ノ平の水田にかかる水はどこから引水されているのか、とたずねると、赤田川から引水していると答えてくれた。そして2つの水路「岩いで」と「飲み水入れ」を教えてくれた。最後にお礼を言っておじいさんと記念写真を撮り、さようならを言ってその家を出た。
次にもっと奥の家の方をたずねようと山道を登っていくと、ある家の庭に洗濯物を干しているおばさんがいたので話を聞いた。このおばちゃんは「田んぼ」のことを「田ん中」とは言わないと言っていた。田のしこ名(前述のしこ名一覧表参照)の他に谷の名前も教えてくれた。そして「飲み水入れ」のことを話すとそのおばちゃんは、「かいいで」と言うと言っていた。いろいろ他のことも知っていそうだったが、そのおばちゃんは「自分が勝手に呼んでいるだけかもしれないので、恥ずかしい。」といってあまり教えて下さらなかったのが残念だった。最後に名前と生年を聞いたが、笑って教えてくれなかった。私たちはそのおばちゃんにお礼を言って上ノ平を後にした。
○国道に戻り、国道に沿って『中園』に行った。中園のバス停の裏の家の方がちょうど外に出ていたので、この辺りで最も田のことに詳しい方をたずねたら、教えてくれたのでその家に行った。だが、この日は久々の晴れだったので男の人は畑に行ってしまい家にはいなかった。そこでその家のおばちゃんに話を聞こうとしたが、男の人じゃないとわからないと言って教えてくれなかった。区長さんのお宅をたずねると、この次の3つの部落が一緒になっていて、3つの中に1人しか区長さんはいなくて、中園には区長さんはいないと言われた。仕方ないので帰ろうと道を下っていくと、その途中に若めの男の人がいたので話をきいた。その方は山本さん(昭和24年生まれ)といって田のしこ名をいくつか教えてくれた。辺りにはもう人がいなかったので、中園での調査はここで中断した。
○『中園』から『今原』へ行く途中で、杉神社でお昼ごはんを食べた。道路を歩いているときはあんなに暑かったのに、杉神社は風の通りがよくて寒いくらいに涼しかった。
○杉神社から国道をずっと歩いていくと今原についた。小さなお店があったので、ちょっと話を聞こうとしたが、どうもお店の人が寝ていたらしく誰も出てきてくれなかった。日影で一休みしていると、孫を連れたおばあちゃんが通りかかったので訪ねてみると、山の名前「そうだべ山」と「まごたろう山」を教えてくれ、その後に園田商店の人にたずねるといいよ、と言われた。そこで行ってみたのだが、園田商店の方は百姓じゃないのでわからないと言われた。しかたないのでもう一度今原へ戻りいろいろ家をまわってみた。そして庭で仕事をしていたご夫婦に話をきくと笑顔でいろいろ教えてくれた。その方は嘉村甚次さん(大正11年)といい、田のしこ名を教えてくれた後(前述のしこ名一覧表参照)、他の話をしてくれた。『前』(田のしこ名)には水がないらしく、ポンプアップしているということだった。他の田は「うらいで」、「まつおのいで」という水路から引水しているそうだ。仕事中なのに笑顔で答えてくれたのでとてもうれしかった。お礼を言って、そして今原からまた中園へ戻った。
○国道沿いに中園の方へ戻っていく途中のガソリンスタンドでクラスメイトと会ったので少し話をしていると、そのガソリンスタンドのおばちゃんがその前の家の人に中園の田のことを聞きにいけばいいと教えてくれた。そこでその家の方をたずねてみた。その方は嘉村敏美さん(昭和14年生まれ)とおっしゃる方で田のしこ名(前述のしこ名一覧表参照)を教えてくれた。峠の名前「釜の頭峠」「赤原峠」も教えてくれた。入会山についてはよくわからないとおっしゃった。私達はお礼を言い、中園から上ノ平へ戻っていった。
○時間があったので、午前中に上ノ平へ行った際に不在だった区長さんが家におられたら話をききたいと思い、もう一度その家へ行ってみた。しかしその区長さん(実際は区長代理の方らしい。中園であるおばちゃんが言っていたように3部落で区長さんは1人しかおられないということだ。)は豆田雄二郎さんという方なのだが、まだ家に戻られていなかった。仕方なく私達は佐賀でのしこ名の調査をこれで終わり、バスが迎えに来る場所へと戻り、無事その日の調査を終了した。
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