三養基郡上峰村鳥越地区】

歴史と異文化理解Aレポート

 S1-23 1SC93189前田哲郎

 

 今回の上峰町鳥越の聞き取り調査は、武広順亮区長宅において、武広順亮、早子夫妻、鶴田浩氏の御三方の御協力を頂きました(生年月日を聞くのを忘れました)。以下にその内容及び成果を記します。

 

しこ名について

 名称及については地図に記入。(地図は佐賀県立図書館所蔵)

 マエダというしこ名が2ヶ所ありますが、これはその田の持ち主がそれぞれ使用しているしこ名を記しました(村の他の人々が何と呼んでいるのかも調べて聞くべきでしたが、気が付きませんでした)

 地図の範囲から外れた田は、上流から順にアラタ、マゴソ、ゴエモンサンダです。

 

村の水利について

 鳥越では水は主に村中を流れる鳥越川(地図中で水色を塗った部分)から引水されていますが。この水利権は本来単独のものですが、実際には八田のイデで東脊振村に分水しています。

 昨年も特別

な水対策は行わなかったそうです。また、過去に行った水対策は一度に田に引水せずに上流から順に家ごとに引水を行うことだけだそうです。

 水路の管理は、区長を中心とした村全体の公役で行っているそうです。

 

村の範囲について

 地図で赤線で記しました。北及び東は山が境界となり、西は八田のイデから分水した水路の対岸が境界となります。南は地図の文字がつぶれて読めませんが、住友建設九州支店佐賀機材センターに南接する住宅2つまでです。

 マゴソノ山の山林は、以前は村全体の共有林でした。しかし、宅地化により、新しい住民が入って来たため、現在は古くから村にいる9軒の共有林となっています。

 

村の耕地について

 湿田は全体の1割ほどですが、地形が変化に富んでいるためか、乾田と複雑に混じっているため、地図上でどこかと示すことはできませんでした。また、裏作を行うかということも、持ち主個人の判断で決めていました。戦前においては反当たり良い田で7俵、悪い田で5俵ぐらいとれたそうです。

 肥料は笹の葉と牛馬の糞を混ぜた堆肥を使用していたそうです。

 

その他

・村の姿の変化について

 この30年における村の主な変化は戸数の増加、工場の進出、道路の舗装の3つだそうです。道の舗装を除く2つの変化の要因は、鳥越が山麓に位置し、耕地が狭く、農業では採算が採れなくなったためだそうです。そのため、圃場整備も行われず、農業振興地区から除外する予定だそうです。

 

 



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