【杵島郡白石町大戸上、大戸中、大戸下地区】 L2−14 1EC94281■ 樋口慎也 L2−14 1EC94301■ 毛利栄樹
私たちはまず大戸上の生産組合長の松尾実さんを訪ねたが、自分は出身が違うとのことで、その地の出身である小野実さんを紹介してもらった。しこ名について田ん中は地図にある地蔵森、天神屋敷、郷蔵屋敷の3つである。地蔵森は地蔵があったから地蔵森というらしく、天神屋敷は神社があったからで、郷蔵屋敷はむかし蔵があったということであった。ほり、橋、しいどはしこ名はなかったらしい。 水田にかかる水は普段は、溜池の永池やダムに近いものであるが、朝日から引水していたが、去年のような水不足の時は、地下水を利用したということである。 あとこの地方は皆、裏作ができたそうである。裏作としてれんこんなどを作ったそうである。 米のとれ方であるが、良田で10俵、悪田で9俵ぐらいで1割の差があったらしかった。 肥料についてであるが、圃場整備の前でも化学肥料が主体であったが、その他にもほしかや油かすも用いていた。
次に大戸下の藤井初男さんを訪ねたが、藤井初司さんが質問に答えてくれた。藤井さんはジョウタ、チュウタ、ヨイ、サカイ、アブラダ、ビクンヤブの6つの田ん中のしこ名を教えてくれた。しかし大戸上と同じようにほり、橋、しいどにはしこ名はなかったらしい。 水利等については、大戸はすべて同じらしく、去年井戸水にたよったというところも同じであった。ただ、大戸の下の方に行くほど低くなり、大麦などは、水に弱く裏作としては適さず、小麦のような水に強いものしかできなかった。
その後に大戸中の山下茂幸さんを訪ねたが、会社勤めの方で、くわしく知らなくて誰か詳しい人はいないかと尋ねたが、その人もいなかったのでしかたなく諦めて帰った。
お話をして下さった方 大戸上 小野実さん 大正10年生 松尾実さん 大正15年生 大戸下 藤井初司さん 大正13年生 |