山高・常高寺・神代桜と真原開拓・桜並木

 4/15二日酔いをだましつつ、「あずさ」に乗る。車窓から高尾山の山桜、勝沼
・塩山・新府の満開の桃の花をみて、日野春駅下車。山高・神代桜へは駅の案内
に徒歩1時間15分とある。少し車に乗ってから坂道を歩いた。台上にはとりど
りの春の花が咲き、駒ヶ岳に映えて美しい。途中から道は花見ツアーのバスで渋
滞し、歩きづらかった。
 山高・実相寺・神代桜は、むかしはそれはりっぱだったと地元の人はみないう。
大正年間に天然紀念物に指定されている。見事な桜だったのだろう。しかし台風
で主幹が折れてから、衰える一方。今は枯死寸前という表現が近い。2,3日前
の雨で葉桜に近かったが、今年もよくぞ咲いてくれたという感じである。役所に
いた頃、トタン板をかぶせられ、帽子を被った夏のこの桜を見たことがある。今
は小さな屋根までついている。太い幹周りは本当に年輪を感じさせる。お寺は子
桜、孫桜を育てているようで、それはそれなりに美しい。
 外に出て鎌倉街道の標識があって、おどろいた。山高では春の神楽が開催中。
そこでさっそく古老から聞取調査をしてみたが、誰も伝承を知らない。どうやら
最近、地元が決めた平成の鎌倉街道ではないか。上諏訪の鎌倉街道とおなじのよ
うだ。
真原開拓まで20分ほど。ここの桜は甲斐駒や鳳凰三山を背景に壮観。ちょっと
ほかにはない山岳光景といえる。しかしここの桜並木も一部「てぐす病」がみら
れる。花にも寿命はある。開拓一世が丹誠を込めて育てた桜も、更新の時期に来
ていよう。
 そのあと近くの川に行って、山高の堆肥場でほったミミズをえさに釣り。第一
投で一五センチのアマゴ、第二投で二匹目、場所を変えて二〇センチのヤマメ、
いつのまに自分は名人になったのかと思った。しかし、そのあとあたりは止まっ
た。ヤマメの腹は黄色く、一年ぐらいは川にいたのではないだろうか。この川は
一年おきにヤマメとアマゴの放流をくり返しているらしく、自然体系を無視して
いることは気になった。

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