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編著書その2 史跡で読む日本の歴史 8  アジアの中の日本

アジアの中の日本…服部英雄1~14頁 /・アジアの中の戦国日本(天下人の城…千田 嘉博/鎮西名護屋城と倭城…服部英雄〈名護屋城/陣跡/倭城(日本城)の特色〉46~ 78頁/ キリシタンの史跡と遺物…服部英雄〈教会・伝道所/教会遺物/キリシタン墓 地・木棺とキリシタン墓碑/キリシタン遺物/弾圧期・潜伏変質期の遺跡〉79~110 頁/南蛮 交流…鹿毛敏夫〈十六世紀後半の東アジアの海/戦国諸大名の南蛮交流/南蛮交 易都市〉以下細目略)/・南の王国(貝塚時代の村と生活…當眞嗣一/グスク時 代…當眞 嗣一/琉球の信仰…當眞嗣一)/・北の民族(北の居館…榎森 進/オホーツク文化…宇田 川 洋/チャシ…宇田川 洋/〔史跡を視る目〕城郭復原無用論…服部英雄279~30 4頁あとがき305~307頁 ISBN9784642064163 4-6・304ページ/吉川弘文館/本体2,800円+税

正誤と追加

56頁前後 宮武正登「四百年の眠りから覚めた「陣所」」(『北國文華』2002秋-13)に、徳川家康別陣 (当初陣)および前田利家当初陣(従来未比定)についての考察があり、両者はともに名 護屋湾東方(呼子町域)にあって鳥の巣川をはさんで隣接していたという見解が示されて いたが、言及できなかった。よって『伊達日記』中の「筑前」はこの東方にあった初期の 前田陣が該当する。 59頁 ホタチメ地名を火立てに関連かとしたが、こば(焼き畑)では山焼きに際し防火帯 (防火線)を設け、それをホタチ(火断ち)というから、それに由来するかもしれない。 嬉野町七つ河内にホタツンダニ。 追加 66頁 蔚山城包囲の様子を書いた「朝鮮軍陣図屏風」は著名である。鍋島報效会所有のものは明治 十九年制作だが、同じ構図の江戸中期作成の図(複本)が二点確認されている(大韓民国 国立晋州博物館図録所収、『秀吉と文禄慶長の役』)。 → 蔚山城包囲の様子を書いた「朝鮮軍陣図屏風」は著名である。鍋島報效会所有のものは佐賀 の乱で焼け、明治十九年制作だが、同じ構図の江戸中期作成の図(複本)が二点確認され ている(『秀吉と文禄慶長の役』73頁によれば京都市個人蔵および蓮池鍋島家本・残欠・ 佐賀県立図書館蔵)。模本からの複製であろうか。大韓民国国立晋州博物館図録국립 진주 박물관は坂本五郎所蔵本を収録)。坂本は1923年生まれの古美術商(不言堂主人)。構図 のちがい:左下、鍋島本、畦畔は線で図示する。坂本本。畦畔は二重線で図示、形もちがう。 右側の海は鍋島本では波がないが、坂本本には波が書かれている。

朝日新聞紹介記事:2010,9,28

学問的検証忘れた拙速さに苦言   刺激的な「城郭復原無用論」(中村俊介記者)

重要文化的景観への道 エコサイトミュージアム田染荘

海老澤衷・服部英雄・飯沼賢司編 勉誠出版 2012,6 ISBN978-4-585-22619-2

序 重要文化的景観への道―エコ・サイトミュージアム田染荘―/海老澤衷 ・ 重要文化的景観と農村の未来 見えない風景の連関と継承―田染小崎の風景の価値/佐々木葉 荘園遺跡の文化的景観―骨寺から田染へ/入間田宣夫 田染荘域における水田開発の諸段階と小崎/海老澤衷 田染荘小崎の学術的価値/服部英雄 荘園村落遺跡と文化的景観―田染荘小崎の重要文化的景観選定に至る道程/飯沼賢司 広域村落遺跡の保護と文化的景観/後藤宗俊 ・ 広域水田遺跡調査と田染荘 考古資料からみた田染盆地/宮内克己 田染地域の水田開発と集落/後藤一重 熊野墓地にみる中世・近世・近代/山田拓伸 村落と信仰―田染モデルの構築/段上達雄 近世村落景観の復原―村絵図と地籍図から景観の変化を考える/出田和久 ・ 重要文化的景観の保存と活用 文化的景観と世界遺産/高木徳郎 国東半島における「荘園村落遺跡調査」の軌跡/櫻井成昭 豊後高田市の田染荘保存の軌跡―田園空間博物館構想から重要文化的景観へ/藤重深雪 田染荘小崎の生物多様性と農耕/足立高行 田染荘小崎地区の植生と植物/小田毅 農村振興と景観保全―農村整備が取り組む「美しい農村景観づくり」/重岡徹 田染荘小崎におけるトンボたち/佐藤さくら あとがき/海老澤衷・服部英雄・飯沼賢司

 2012年7月20日大分合同新聞


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