服部英雄のホームページ
09のさくら
2月末からのキャンパス移転は地獄だった。せまいへやでダンボールの山との格闘。4 月中旬になっても、片付けは終わりそうにない。 今年は開花宣言が異常に早かった。開花はいつごろだろうかと考えるひまもなく3月1 3日、福岡は全国で一番早く(沖縄は除く)、平均より13日も早く咲いた。あっというま に咲いてしまった。 花どころではなかったが、それでも3月23日さようなら誌刊行記念会のあとに花見が できるなと準備した。六本松最後の花見は5分咲き。前日にミャット(Myatt)さんにもお 見せできた。マスコミはいい映像がとれたので喜んでいただろう。当日は美酒でした。記 念会がぶじ成功裡に終わって心底ほっとした。
4月1日、名古屋で母と二人でお城と権現さま(那古野神社)に行った。もと瀬戸電が 通っていた外堀際にある桜を、母が娯楽園のさくらだという。たしかにそこだけに古木の 風情のある桜がかたまってあった(娯楽園には小さな動物園もあったらしい)。権現さま (東照宮)は歩くところよりも夜店の面積の方が広い。露天商の店の中に桜の枝が引き込 んであるのだが、あまりみごとではない。 わたしよりはかなり年長の店員に「この店は自分が子どもの頃きた店と同じか」と聞い たら、彼は「おれは17からここにきている。ずーっとあるよ。むかしは枝振りもよかっ たけどね。中日新聞もすぐ横にあったし。団子もみんなで臼で搗いて、焼き物も炭だった もんなぁ」と、懐かしそうだった。これからが稼ぎ時のようで、アルバイトの若い娘さん が大勢待機していたが、まだ花も3分咲き、時間も夕方前で、客は我々二人だけだった。 名古屋の花見に木の芽田楽がないのはさびしい。お城の中では売っていなかったが、こ この夜店にはあったので、賞味した。権現様の通りに並行して、桑名町、長島町、伊勢町 がある。長者町もある。帰りのタクシーでこの町名は全部清洲にもあったと話していたら、 運転手が感心してくれた。
新キャンパスでは大学手前、右側の元岡大坂の小丘に見事な山桜がある。つぼみの時か ら淡い色あい。日々に移り変わっていく。上には記念碑があったが、人家に近いから花見 をして騒ぐことはできなさそう。桑原のやまにも点々と花があった。 開花が早いと花は長持ちする。ほかにも隣の公園とか今山とか、それなりに今年も楽し めました。花が長持ちしてくれたおかげです。
写真上が元岡大坂のやまざくら、写真下は舞鶴高校北側のレンゲバタケ